修了考査勉強法 税務実務編

第4弾は税務実務編を紹介します。
最近の修了考査の鬼門となっている科目であり、勉強量は論文式試験と互角レベル!?
そんな税務実務について、私の経験を取り上げることで皆さんの勉強がちょっとでも効率的になればと思います。

目次

  1. 試験範囲について
  2. 勉強方法と勉強スケジュールについて

試験範囲について

税務実務で出る範囲は、今まで実務補修所で取り上げた税法科目です。
ズバリ以下の科目が該当してきます。
・法人税
・消費税
・所得税
・事業税
・相続税
・贈与税
・財産評価
・国際租税条約

そして、出題形式は論文式試験と同じく、計算と記述があります。
計算については、法人税・消費税・所得税について論文式試験の時の力を取り戻しつつ、事業税・相続税・贈与税・財産評価についてその大枠のチャッチアップしていく必要があります。
もうこれだけで勉強量は多くなるのは明らかですよね…

勉強方法と勉強スケジュールについて

私が行った勉強方法とスケジュールはざっくり以下の通りです。

  1. 初めの1~2か月:TACの講義を視聴しながら、テキストにポイントをメモして重要論点を把握する。
  2. その後2か月:授業を一周したので、テキストの基本例題をベースにアウトプットしながら回す。
  3. ラスト1カ月:答練に手を付ける。
  4. 試験直前期:テキストおよび答練で、自分が弱いと思える論点を棚卸しして、出題可能性が高い論点だけを復習する。

初めの1~2か月:TACの講義を視聴しながら、テキストにポイントをメモして重要論点を把握する。

個人的に、税務のテキストは条文の独特の言い回しで文章が記載されているため、初見だと非常に読みづらかったです。
一方で、当然ですが試験をPASSする上では全てキャッチアップする必要はないはずです。(と、言いますか無理です。)
そのため、テキストの内容を自分なりに咀嚼しつつ、ポイントを絞って今後勉強をするためには、まず講義を受けてポイントはどこか、どの論点が出題可能性が高いかアンテナをはりつつ、テキストのある程度の内容をつかみに行きました。
ここで大切なのは、意味不明な論点はいったんスルーして、とにかく前に進むことです。
初めの1~2か月の方針は「試験範囲が広い=テキストも多い=細かいことは気にせずに、とにかく消化していく」です。
やっとのことで一周しても、おそらく最初にやっとことなんてほとんど無に等しいほど忘れているかと思います。
でも、それすらも気にせず、とにかく前に進みましょう!

その後2か月:授業を一周したので、テキストの基本例題をベースにアウトプットしながら回す。

授業が一周して、テキストを読めば、ポイントや概要が把握できる状況になってますので、2周目はテキストの例題を解きながら、各論点の内容を整理することに努めましょう。
私はTACのテキストを使用してましたが、その構成は基本的に条文や説明文が初めにきて、その数ページ後に例題がくるという、いたって普通の構成でした。
どの論点も初めに文章を読むと眠くなって勉強効率が下がるので、完全に忘れてしまった論点であっても、いきなり例題を解くようにしました。
なかには、文章を読んで理解するのが得意な方もいらっしゃるかもしれませんが、私自身は実際の問題や計算式に初めから触れた方が、圧倒的に理解が早かったので、非常に有効な勉強方法だと思います。
また、この時点では、初めに意味不明でとばした論点も、なるべく時間をかけて整理するようにしました。
私はこの工程を丁寧に実施したので、勉強後半で答練を問いたときに復習に詰まることがなかったので、結果として救われました。
もちろん、中にはどうにも理解ができないところもあるかと思いますので、そういう場合には前に進みましょう。
また、テキストの全てについて例題を解くのではなく、初めは、初期のころに講義を視聴してマークした論点とその周辺について解くようにしました。
また、試験の性質上、やはり法人税・消費税はメインを飾ってくるので、それらの税法は網羅的に勉強し、相続税や事業税等、あまり深く講義でもとりあげていなかった税法はやりこみすぎないように勉強することを心がけました。

ラスト1カ月:答練に手を付ける。

私は、試験の1カ月前になってようやく答練に手を付けました。
ここで、初めぐらいは3時間きっちり測って解いてみようかなと迷うかと思います。
あえて言いますが、ズバリその必要はないです。
答練は実力が伴っていない状態でとくと一切問題に手が出ない可能性がありまし、決められた答練の回数に対して、税法はたくさん論点がある分、ぎっしり問題が詰まっている印象でした。
また、3時間一生懸命解いた後、疲労が蓄積された中で答練を見返すのは、想像以上に時間がかかりますししんどいです。
なので、私ははじめから答練は解説をみながら問題に触れるようにしました。
解説を見ても???な論点も多いですし、覚えてないと無理な問題も多くあるので、初めから解く時間はもったいないと思います。
ここでポイントですが、答練を重視するか、テキストを重視するか、判断を迷う方がおられるかと思います。
ここもはっきり言いますが、ズバリテキスト重視です!
答練はすべての税法の各論が幅広く掲載されてましたので、自分の弱点を見抜くには最適だと思います。
当然ですが、答練もある程度理解したら解いてみて、復習も2回くらいはしました。
また、試験では法人税や消費税の総合問題が出題されてたので、答練で総合問題に慣れるように総合問題については3回4回と復習しました。
しかし、答練は基本の問題も掲載されている一方で、枝葉の論点も多くすべてを網羅するのは正直厳しいと感じました。
また、試験では要件や適用の有無・理由など記述する問題も出題されるので、ある程度体系的な暗記と理解が求められるます。
そのため、メインはやはりテキストになるかと思います。
また、個人的な感想ですが、答練だと「問題」・「答え」・「解説」がバラバラで復習しにくかったので、この点もきれいにまとまっているテキストで勉強をした方がはかどったと思ってます。

試験直前期:テキストおよび答練で、自分が弱いと思える論点を棚卸しして、出題可能性が高い論点だけを復習する。

最後の追い上げ期間として1週間前を想定して記載してます。
このタイミングでは、答練については自分で厳選した問題しか見ないようにしました。
また、テキストも触れていない問題は一切みませんでした。
この時期で最も重視していたのは、大きな穴を作らない事であり、まるまる抜けているような論点があったらその穴を埋めるように勉強をしました。
私の場合は、比較的習得の浅かった相続税や贈与税、そして組織再編税制がまだ弱かったのでこれらをメインに勉強しました。
法人税(組織再編税制以外)や消費税はある程度整っていたのであまり勉強はしてません。
そして、試験の2日前には、過去問や答練での出題ポイントを確認し、出る可能性が高い箇所のみをテキストで読み飛ばすように復習しました。
実際の試験ではとにかく知っていることを書きまくりました。正直、思ったより計算よりも記述が多い気がしました。
でも、年によってその傾向は変わるかもしれませんので、あまり参考にはしないでください。
また、記述といっても、計算過程を書かせる問題もあるので、税務は計算ありきの記述だと思います。
税務の試験は3時間と長く、鬼門だったので一番不安でしたが、結果的には思った以上の出来栄えだったと思います。
私の勉強方法がみなさんのお役に立てばと思います。

以上、税務実務編でした。次回は経営・IT実務編です。

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